リヨニカ日記帳vol.7 大好きなメニューと、思い出の調味料

東京で、最後に食べておきたいもの、何だろう?

地元には、帰省すると絶対に食べたい「おやき」がある。

一般的には、大判焼きとか今川焼きとも言うらしいが、私の地元では「おやき」と言う。
通っていた高校の近くにあり、よく友だちと買って食べた。

100円ちょっとで、手頃な値段。
私は、餡子よりもチーズ派。
高そうじゃないチーズの味が、それがいい。

地元を離れて暮らしていても、「おやき食べたいな~」って思い出す。

高校卒業後は、10年弱ほど札幌で過ごした。

浪人時代、大学時代、新社会人。
多くのフェーズを札幌で過ごした。

札幌にも、帰ると絶対に食べたい「カレー屋さん」がある。

はじめて食べたとき、本当に情報量の多いその味に集中したくて、思わず目を閉じた。
それを見て、友達は笑っていた。

たくさん遊んで、たくさん喋って、たくさん笑った友達と何度も行ったカレー屋さんは、味もめちゃくちゃに美味しいんだけど、思い出の調味料もあるかもしれない。

私はちょうど、3年前のハロウィンに上京した。

25年以上、北海道で生まれ育った私は、新しい土地で新しい仕事をするという状況に、やっちまった感とワクワク感がまざった気持ちだった。
結果として、今までで1番働いて、今までで1番勉強して、今までで1番稼いで、仕事を辞めた。

もうすぐ地元に戻ることが決まっているので、最後に食べておきたいもの、何だろう?と考えた。
同時に、1つとして浮かばないことに気がついた。

「●●の△△が食べたい!」

こういうのを求めていたのに、不思議なことに本当に浮かばない…

多分、すっごく美味しいものは食べたと思う。
でも、最後に行きたい場所として1つも出てこない。
もしかして、美味しさだけじゃ大好きなメニューには、なれないのかもしれない。

3年間を振り返ると、忘れられないお食事ってあったかな?
いつも急いでいたり、「あれやらなきゃなあ」って心にひっかかっていたり、スキマ時間に飲むように食べたり、そんなことばっかりだったかもしれない。

大好きなひとと、同じものを共有しながら楽しく過ごす時間、はたまたじっくりと向き合って心の距離が近くなる時間が、圧倒的に少なかったかもしれない。

もともと、食にこだわりがない方なので、私にとっては思い出の占める割合が大きい、ということに気がついた。
けれど、この土地では仕事以外の思い出が少ない。

この3年間、たくさん頑張って得られたものや満足感も多いけど、まだ圧倒的に足りないものがあるみたい。

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この記事を書いた人

北海道生まれ北海道育ちのいもっ子。
リヨニカ学習帳は、りつよが日本語を練習するためのブログです。

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