【現代アート】ボルタンスキー展 Lifetime 初日に行ってきた感想【初インスタレーション】

すっかり美術館遊びが好きになったりつよ(@riyonica)です!
3月に初めて美術館に行ってから、アートに触れる遊びが楽しいです。

今回は、クリスチャン・ボルタンスキー展Lifetimeに、またまた初日に行ってきたのでその感想を書きたいとおもいます🙌

目次

ボルタンスキー展に行くきっかけ

私をはじめての美術館に連れて行ってくれた、お兄さんからいただいたお誘いがきっかけ。

友人A

ボルタンスキー展一緒に行きませんか??

りつよ

行く~

りつよ

ボルタンスキーって何系のひと?

友人A

ボルタンスキーは現代アートですね、

りつよ

初日に本人くるじゃん!行こ!

こんな感じで、はたまた事前知識ゼロで行くことに。

※ちなみに、初日イベントの本人講演は抽選のため行けませんでした😭

インスタレーションって何?

お兄さん曰く、ボルタンスキーの作品は、インスタレーションというものらしい。

インスタレーション(英語:Installation art) とは、1970年代以降一般化した、絵画彫刻映像写真などと並ぶ現代美術における表現手法・ジャンルの一つ。ある特定の室内や屋外などにオブジェや装置を置いて、作家の意向に沿って空間を構成し変化・異化させ、場所や空間全体を作品として体験させる芸術。

(Wikipediaより)

なるほど、teamLabも同じかしら?
絵だけ、作品だけ、ではなくて、そこにあるものトータルで作品です、っていうことだよね。

ボルタンスキー展 Lifetimeで印象に残ったもの

ボルタンスキーの作品は、歴史とか記憶、存在をテーマにした作品が多いそう。
今回の展覧会名「Lifetime」もそんな感じですもんね。
入口にその説明があり、その情報だけを頼りに観ていきました。

その中で、特に印象に残ったものを紹介します。

発言する Prendre la parole

あの世の門番さんたちが、会場内にたくさんいました。

撮影OKエリアでした

門番さんの前に行くと、色々と聞かれる。
ねえ、一瞬だった?」「お母さんを置いてきたの?」「痛かった?」とか聞かれる。

会場に何人もの番人さんがいたんだけど、全員の前に行ってみました。
それぞれ、違うことを聞かれます。

発言する を観て感じたこと

なんというか、こわいような気持ちになるんだけど、決してこわがらせようとしているわけではないと思う。
「死」って知らない人はいなくて、誰もが最後は死ぬってことは、皆分かっている。
それくらい身近なことだけど、身近じゃないものでもある。

知ってる、分かってる、けど忘れているようなものな気がします。

その「死」について、考えることを啓発しているような、そんな作品に思いました。
だって、「死」って漠然としていて、だからこそ自分ごとではないような気がして、いつかは絶対自分にも訪れるのに、自分には関係ないようなものに思ってる。

その漠然とした「死」に、具体性を与える作品だなあ、と思いました。
「あっという間だった?」「痛かった?」そう聞かれると、具体性が生まれる。
交通事故かもしれない、病気かもしれない、いろんなパターンの「死」を想像させられる。

普段は避けている「死」について考えることを啓発させられるから、なんとなくこわいっていう感情になったのかもしれません。

影 ombres

色々なオーナメントがぶらさげられていて、それが3つの方向から壁に影を映し出されている作品。

その部屋自体を、小さな窓から見ることができました。
窓からは、オーナメント自体も見えるし、正面の壁に映し出された影、右の壁に映し出された影、左の壁に映し出された影が見えます。

扇風機で風がつくられて、オーナメントも影もゆらゆらしていました。

影 を観て感じたこと

存在するのは、オーナメントただ1つなんだけど、窓の外からは4つのものが見えます。
そして、おんなじ1つのオーナメントでも、正面と左右では、映り方が全然違いました。
歪んで大きく映っていたり、細く映っていて目立たなかったり、存在するものは1つなのに、映し方で全然違って見えました。

それって、なんでもそうだよなあ、って思ったんです。
どこから見るかで、映り方が全然変わっちゃう。
人も、物事も、同じだなあって。
この作品みたいに、部屋の外からそれを観られるような人になりたいです。
今自分が見ているものは、どの壁なのか?本質(オーナメント)は何なのか?を部屋の外から観るようにしたいなあと思いました。

三面記事 Faits divers

新聞に掲載されている、悲劇的な記事から切り取った100人の顔写真。
でも、この作品には、顔写真だけしか載っていないので、何の事件なのか、事故なのか、全く分かりません

解説では、以下のことが書かれていました(抜粋)。

作品を見る者たちには彼らが誰であるのかは知らされていないのである。善悪すべては取り払われ、観客は、今では亡くなった者たちの背後にある物語を想像しなければならない。

三面記事 を観て感じたこと

これって、みんな一緒だよね?
人と会って話すときに得られる情報って、その一時だけのその人であって、その背後には全員ストーリーがある
へらへらして人生楽しそうな人にも、つらい過去があったり、いつも気難しい顔している人にも、優しい気持ちになれる時間があったり。
何も、新聞記事に載るような悲劇的なエピソードでなくても、私たちには分からない、後ろ側にストーリーがあるよね、って。

この作品も、そんなことを考えさせられました。

C・Bの人生 The Life of C.B

これは、ボルタンスキーの仕事場を24時間、10年間撮影しつづけたもの。
しかも、その映像は生放送で美術館MONAに送られているらしい。


(画像出典)FLASH ART

床に寝っ転がっていたり、半裸でうろうろしてたり
そんな姿が映っていて愛おしいです。笑

C・Bの人生 を観て感じたこと

なんでもない時間も、まぎれもなく人生の一部なんだよなあ…
人生っていう作品と考えたら、このなんでもない映像もたしかに作品だよなあ…
と思いました。

全て連続している感じ。

私も、自分の人生を記録したいと感じました。
リアルタイム配信…部屋が汚い…しかしそれも私の人生…うーん。笑

出発と到着

入口に、青い電気でDEPARTという文字が浮かんでいました。


(画像出典)『クリスチャン・ボルタンスキー -Lifetime』展レポート 47点の作品が集う、日本最大規模の回顧展SPICE

最後、展示が終わるときには、赤い文字でARRIVEEという文字が浮かんでいます。

観た感想

はじめ、DEPARTという文字を観たときは、「あ、は~い、いってきます」という感じでした。
最後、終わるときにARRIVEEを観たときに、この展示会全てでひとつの作品だったわ、ということを思わされました。

ARRIVEEを観るまでは、1つ1つに向き合って、1つ1つの作品を楽しんでいた感じです。
作品を観たら、その作品は終わり、そして次の作品をまた楽しむという気持ちでした。
最後にARRIVEEを観たときに、あ、今までそれぞれの作品が、Lifetimeという作品の元となっていて、Lifetimeは集合なんだなあ、と。

どんでん返しとまではいかないけど、最後に感じ方を変えさせられて楽しかったです。

ボルタンスキー展 Lifetimeの感想

インスタレーション、楽しいんですけどー!!!!

写真や絵画が映画やアニメになって、映画も3Dや4DXになって、それと同じで、次元が増えるほど情報量が増える
インスタレーション、次元が多すぎて楽しいよ~~~
そして、自分でもインスタレーションやりたくなりますねこれは…

印象に残った作品、もっともっとあったのですが、書ききれないので5つだけセレクトしました。
そして、ボルタンスキーの作品テーマが、私も結構好きなのかもしれません。
テーマ的には、クリムトとも近いものを感じました。

ボルタンスキー展、おすすめ度100%です🙌

9月24日(月)まで、国立新美術館にて開催しています。
ボルタンスキー展Lifetime公式サイト

(おまけ)恒例?の買ったグッズ紹介

物販もありましたよ~!

Tシャツ、ノート、マグカップ、クリアファイル、iPhoneケース…
私はマグネットを2枚購入しました!

我が家の冷蔵庫マグネットシリーズが増えました
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この記事を書いた人

北海道生まれ北海道育ちのいもっ子。
リヨニカ学習帳は、りつよが日本語を練習するためのブログです。

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